伝承の目的

伝承においては、水引そのものの特性や可能性に親しみ、体感覚を伴った判断基準を育てることを目的としています。

水引や結びは、古くから日本の儀礼文化と深く関わってきました。そのため、正統性や由来、形式や精神性などの知識にとらわれがちです。しかしまず大切にしたいのは、名もなき作業一つひとつと丁寧に向き合い、何よりも「清らかに」扱えるようになること。積み重ねた時間がいつしか美しさとなり、表現の違いを越えて相手に伝わるものと考え、その土台づくりの場を設けました。

文化的背景については、地域性や不確かな部分も多くあります。水引を扱う土台の上に、それぞれのご縁や、当事者・一次情報に触れながら実践の中で理解を深めていただければ幸いです。

水引毬飾り

水引毬飾りは、段階的に問いが生まれ、垣根なく夢中になれる題材を目指して考案しました。

決められた意味や完成形はありません。多くの人と作るほど気づきがあり、何度も作りたくなるのが特徴です。また、納得して作られたものかどうかが表れやすい課題でもあります。

全体を見ながら折り合いをつけて調えていく過程には、水引の扱いを理解するための多くの要素が含まれています。継続の中で培った感覚や向き合い方を、様々な制作へとつなげていただけたら嬉しく思います。

毬遣い®︎について

毬遣い®︎とは、決められた内容を覚えることや形式通りかどうかではなく、自分と対象との関係性の中で答えを見いだしていく力を確認するための認定です。

毬遣いを特別な称号や資格と捉え、認定を目的としてしまう方も少なくありません。誰の中にもある欲求ですが、確証を得ることではなく、目の前の水引に起こる現象を受けとめていく過程そのものが糧となります。

一定の水準に達していれば、本人の在り方に関わらず認定はしていますが、あくまで毬遣いは一つの節目としての認定で、スタート地点です。

商用利用・教授

水引毬飾りとの向き合い方も含めて受け継いでいただくため、商用利用や教授(まるくなる会の開催)を希望される方には認定を受けていただいています。

自らの経験と言葉で伝える準備ができた毬遣いに限り、2026年より一般の方に向けても自己責任にて教授を許可いたします。

毬遣いには、一人ひとりに歩んできた過程や伝え方があります。そのため、一律の紹介は行わず、それぞれのご縁の中で信頼できる方と出会っていただければ幸いです。

なお、毬遣いから教わった水引毬飾りは私的利用に限り、商用利用・教授をしたい方は認定が必要です。

これからについて

水引毬飾りを通したコミュニティはより外側へと広がり、それぞれの場所で自然に繋がりが生まれてきているように思います。これまで私が主体となってきたコミュニティ運営は一区切りとし、中心から一歩下がります。

こちらからの働きかけや導きは終えますが、毬遣い判定と必要な確認、お問い合わせにはこれまで通り対応し、当サイトも継続してご利用いただけるよう維持に努めます。

今後は、水引毬飾りがそれぞれの暮らしや活動の中へと受け継がれ、ゆっくりと、揺らぎながらも、磨かれていくことを願っています。


この伝承のかたちは、経験や気づきを持ち寄り共に歩んでくださった皆さまとの時間の中で育まれてきました。関わっていただいたすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。

2026 micono